2009年5月4日月曜日

南天棒

佐賀(唐津)出身の禅師、中原南天棒こと、白崖窟鄧州全忠の本を図書館で借りてきた。

(はくがいくつとうじゅうぜんちゅう)が正しい名前で、南天棒はあだ名。
傑僧と呼ばれ、様々な伝説の持ち主なだけに、とても痛快で面白かった。

山岡鉄舟や児玉源太郎、乃木大将のような軍人も弟子だった。
当時は軍人も本気で禅の修行していた様子が分かる。
虚無僧、谷狂竹も南天棒師の弟子だった。
谷さんの文体は少し南天棒の影響があるように思った。
厳しいだけでなく、少しユーモラスな所がある。

注目すべきは禅師の死、座禅のまま入滅する「坐脱」。
山岡鉄舟も53歳で癌に冒された状態だったのだが、
「諸君好在、我れ今日先逝す」
と座禅を組んだまま坐脱した様子が書いてあった。

南天棒師も自ら生前葬をし、坐脱している。

充分に生ききって、潔く死にたい。

南天の木の竹箆で、喝をいれられた様な爽快感が残った。

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